オカルト寸前!波動の真骨頂!

どうも、三茶ロボットです。
さて、いよいよボールが壁をすりぬけるカラクリに迫りますよ。

前回、「光は波であると同時に屈強な弾丸」説を話しました。
今回、対象が光ではなくボールになります。つまり、原子や分子の集合体である、「物質」になるわけですね。
ではでは、いきなり結論からいきましょう。

「物質も光と同様に、弾丸であると同時に波である」

これです。この性質から、すべての説明がつくのです。
ではちょっと下準備をば。
波の性質の中には、「干渉」 や 「回折」 というものがあります。ここでは、音波の回折についておさらいします。
下の絵のように、たとえば音波の場合、何か障害物に遮られていても波はそれをまわりこみ、向こう側に到達できます。

 

もしこの性質がなければ、世の中大変ですよね。
隣の部屋にいるタラちゃんに「アレとって~」って言っても、タラちゃん取ってきてくれないわけですよ。
この性質は、海の波でも光でも同じことが言えます。
光についても、もし回折がない世界だったら、自宅の電気さえも照らす領域がすごく限られます。
それは、さながら!ビームのような!お茶の間が YMO のライブ会場みたいになりそうですよね。

ちなみに上図でもし壁の長さが100mm あったとしても、むちゃくちゃデカイ声を出せば音波は回折します。
計算上、壁の長さが無限大じゃない限り、回折の性質により音波は必ず向こう側に届きます。
さて、ここまでの話で鋭い方は気づいたかもしれません。
冒頭に述べた、「物質も波である」ということを考えつつ先ほどの文章をいじくってみると、

「壁の長さが無限大じゃない限り、ボールも回折して向こう側に届くことはできる」 ということになります。

ただ、ボール一個というデカい単位でこれが起きる確率は非常に小さいです。
このボールを細切れにしたもっとミクロな世界、電子や原子核という単位で、この現象はしょっちゅう起きてます。
前回、波である光が突如弾丸に姿を変えたことの逆バージョンで、
もともと弾丸だったものが突然波に変形し、回折の性質をもって障害物を突破し、また弾丸に戻るのです。

 

物理学では、この現象を 「トンネル効果」 と呼んでいます。
しかしながら、このように変幻自在のミクロな粒子君たちはすごく気まぐれで、波に姿を変えるものがいれば、
弾丸のまま壁につっこんで激突してしまうヤツもいます。
野球ボールがめったに壁を突破できない理由は、この気まぐれかつヤンキー気質の粒子の性格から来ています。
粒子全員が一丸となってやる気をだし、一斉に波動に変身、壁の向こうでもとに戻る、なんてことは、
粒子全員が軍隊のようにストイックに訓練を受け、雑技団のように寸分の狂いなく鮮やかな舞いを演じられる、
こういったミラクルな状況でなければ、起きえないのです。
かみ砕いて説明してきましたが、ここまでを総括すると、

「光だろうと物質だろうと、波と粒子両方の姿を取り得る」

ということになります。また、その両面性はミクロな世界では高確率で起きるのです。
次号ではこれにもう一点、興味深い話を追加します。
実はこの粒子性と波動性、人間が観測している時、かならず粒子の性質をとってしまうのです。
これは、同じ現象に対し、人間が見てるか見てないかで結果が変わる、ということを示します。

神隠しも、かならず人が見てないところで起きますよね。
親が見ている前で子供が波動に変形して山を回折していった、なんてアホな話、ありませんよね。
ではでは、次号もご期待くださいませ。

三茶ロボット from Sangendyaya

オカルト寸前!波動の真骨頂!」への2件のフィードバック

  1. でがみきてぃー 4月 12, 2011 11:52 pm

    ふーん!!ふーん!!すごいねすごいねーー。見てないところで起きるのねー、それはつまりはルナシールのからくりなのねー。ルナシー・ル!!そんで、人間って、そもそも粒子なの?somosomo??

    • sancharobot 4月 13, 2011 1:53 am

      ご閲覧ありがとうございますー。
      ええ、そうです、人間も細切れにすれば原子です原子。
      おそらく半信半疑なところがあると思いますが、次号納得せざるをえないアレを書きますので。

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