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量子コンピュータ?

こんばんは、三茶ロボットです。
さて、この先どんなお話をしようか迷ったのですが、やはり未来のために
みんなで知っておいた方が楽しいであろう、応用的な話を進めることにしました。

先日、東大のとある研究室で大きく開発の前進した「量子コンピュータ」。
これについて考えていこうと思います。
最近のコンピュータの進化はめまぐるしく、膨大な情報量を瞬間的に処理するために
動作速度を上げ、かつ並列演算を導入し、これを実現しています。
例えばソニーのPS3。組み込まれているCPUはソニー、東芝、IBMの三社間がプライドをかけて開発した
「セル・ブロードバンド・エンジン」です。
セルは動作周波数4GHzのプロセッサが最大7個並列で動き、分散処理のジャンルでギネスに認定されるほどです。
こうして、PS3は超ハイスペックなゲーム環境を実現しています。

 

 

しかし!! いくら高速かつ並列に演算が出来ても、
原理的に現在のコンピュータは一回に一度の計算しかできません。
つまり、どんな高性能のコンピュータでも、計算量があまりに多すぎる問題は100年たっても
1000年たっても解けないのです。
逆に、解けない問題があるからこそ、情報の暗号化やプライバシーを保護することが可能とも言えます。

さて、量子コンピュータはこの「一度に一回の計算しか出来ない」という原理的な問題を完全に覆す能力を秘めており、
そして1000年経っても解けない問題を一瞬にして解いてしまう人類の新たな可能性なのです。

これまでいくつかの例で、光や粒子は 「波 と 弾丸 両方の性質が重なり合ったヘンな状態」 ということを
見ていただきました。
こうした複数の状態を重ね合わせる性質を利用し、量子コンピュータは一台で全ての計算をやってのけるのです。

 

 

この話をするにあたり、今までよりも知識の下準備が若干増えてしまうと思いました。
というのは、この話、少々難しいんです。
そもそも今のコンピュータの仕組みって?というお話を少ししたうえで、
量子コンピュータとの対比を捉える形で段階的に話を進めさせてほしいのです。

ですので、本テーマはぱいれーつおぶかりびあんばりにシリーズ展開させてください。
長くても4部作で終わらせる予定です。
本日はハリウッド的に言えば序章にすら満たない感じですが勘弁してください。

三茶ロボット from Sangendyaya