カテゴリーアーカイブ: 002 : ミクロな世界の神髄 ①

光が異質なものに化ける瞬間

こんちくわ。三茶ロボットです。
どうも釈然としない不思議な話をしてきましたが、まずは
「星がなぜ見えてしまうか?」について考えていきましょう。

まず、遠くにある星の光は地球に到達するまでに弱りきってしまい、目のレシナール細胞が
反応出来ないハズ、という話をしましたね。
実は波が持っているエネルギーは、以下の二つで決定されます。

①: 波の高さ
②: 波の間隔

海の波といっしょです。高さのある波はかなり陸まで食い込んできますよね。
その上、波の間隔が短ければ、何度も何度も波が打ち上げてくるわけです。

光における波の間隔、すなわち波長が長いものの代表は赤外線選手。
こたつの中や、携帯電話の赤外線通信、つまり合コンの場で大活躍です。
一方、波長が短いものの代表はお肌の天敵、紫外線選手です。さらに波長が短くなると
昨今いろいろとうたわれている放射線の領域に突入します。
端的に言えば、「赤い光は弱い。青や紫は強くて危ない」 と判断していいです。

さて、前準備はこれくらいにして、本題に入りましょう。
星の光は、様々な波長がごちゃまぜになっており、出発点ではものすごい高さのある波です。
しかしながら、地球に到達する頃には、さざ波程度の弱っちい波になるはずです。

ここで常識を覆す現象が起きるのです。
光は、あまりに高さを失うと 「波」 から 「光子」 という、一発が高いエネルギーを帯びた、
「非常に屈強な弾丸」 に姿を変えるのです。
この光子は、波が赤外線や紫外線に分類されているように、波長に比例したエネルギーを
もっています。 つまり、「赤弾丸」 や 「青弾丸」、「黄弾丸」 があると考えることができます。

この弾丸一発のエネルギーは、ちょうどレシナールを反応させるエネルギーをもっていたのです。
ただ、この弾丸は普通の弾丸と違い、
「存在する」 もしくは 「存在しない」 両方の確率を持った不思議な弾丸なのです。
下の絵のように、長旅を経て高さを失いつつある波が、ある地点でデジタル信号のような性質を
もった弾丸になるのです。

実際、この絵の通りボクらは100%の星を見ているわけではなく、「見える」と「見えない」 を同時に
見ていることになるのです。言ってみれば 「30%の星を見ている」、ような感覚です。
バヤリースを飲んでいるようなもんです。
ピンとこないかもしれないのですが、光は波と粒子の両方の性質を持った不思議な存在なのです。
実をいうと、数百メートル先を走っている車のライト。これも、この性質がないと見えないハズなのです。

かなり懐疑的になってしまうかもしれませんが、これが原理原則、と捉えてください。
小さな子供がコップを倒すと中身が流れ出てくることを初めて理解する、くらいのノリでヨロシクです。

さて、この性質だけではもう一つの議題、「ボールが壁をすりぬける」 をまだ理解できませんよね。
次号では、もう一つ別の視点からこの問題を片付けていきたいと思います。

三茶ロボット from Sangendyaya