カテゴリーアーカイブ: 001 : 常識が通じない自然の話①

夜空の星って本当は見えないハズなんだけど。。。

こんばんは、三茶ロボットです。
冬って、星が沢山見えていいですよねー。

実はボクらが見ている星って、「昔の星を見ている」 って知ってました?
夜空の星々は地球からとても離れた場所に有ります。
たとえば白鳥座のデネブって星は、地球からざっと2000光年は離れています。
これは「光が2000年かけて到達できるキョリ」、つまり、目で見えるデネブは2000年前の姿を見ていることになるんです。

そんな遠くの星が見えるなんて、人間の目って良く出来てるなーって思うかもしれないけど、
理屈からすると本来星は見えないはずなんです。なぜかって?
じゃぁ、次にちょっとだけ目の構造を探ってみましょうか。

人間は目に入った映像、つまり目に入ってきた光を察知した後、電気信号に変えて脳に送ります。
ここで初めて人間は「見えた」と自覚するわけです。
目の中には、脳への電気信号を発する「レシナール」という細胞がいて、こいつが反応するだけの強い光があれば
すなわち「見える」ということになるのです。
あまり暗い場所、つまり光が弱い場所だと当然ながら、何も見えませんよね。

つぎに光と距離の関係について探ってみましょう。
光の強度は、距離が遠ければ遠くなるほど弱くなっていきます。これは光は音波や海の波と同じ、
波の一種であることを表しています。
ちょっと細かい話をすると、光は電磁波の一種であり、
電磁波の強度は「光源からの距離の2乗に反比例して弱くなる」のです。

これらの理屈からすると、デネブの光は2,000光年の距離を旅した後でもレシナールを反応させる強度が
残っている、ということになります。
しかしながら、計算によると、地球上で観測するデネブの光は非常に弱く、とてもレシナールを反応させる
エネルギーが残っていません。

不思議ですねー、なんで星は見えちゃうんですかねー、気になりますねー。
ここまで非常に一般的なものの見方で話を進めて来ましたが、
これは光の性質について何か決定的な見落としをしている、ということになります。
さて、次号では種明かしの前にもう一つ不思議な例を挙げたいと思います。

三茶ロボット from Sangendyaya